歯周病 歯周病はうつる

歯周病菌をうつす実験

2020年7月30日

歯周病菌(アクチノバチラス・アクチノミセテムコミタンス)が深い歯周ポケットから健康な歯肉溝にプローブでうつるのかどうかを調べた実験があります。

検診時のプローブによって歯周病菌が健康な歯肉溝にうつることがあっても定着することはないようです。

そうでなければ、プロービングによって歯周病菌が健康な歯肉溝にもバラまられることになり、プロービングはとてつもなく危険極まりない行為になってしまいます。

Transmission and colonization of Actinobacillus actinomycetemcomitans in localized juvenile periodontitis patients
L A Christersson, J Slots, J J Zambon, R J Genco

J Periodontol. 1985 Mar;56(3):127-31.

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アクチノバチラス・アクチノミセテムコミタンスは、グラム陰性口腔微生物で、限局性若年性歯周炎の病因や細菌性心内膜炎などの重篤な感染症に関与しています。

この研究では、歯周プローブが若年性歯周炎の歯周ポケットから同じ患者の健康な歯肉溝にアクチノバチラス・アクチノミセテムコミタンスを伝達する能力を評価しました。

第一大臼歯および切歯の歯槽骨に喪失を認め、深い歯周ポケットに多数のアクチノバチラス・アクチノミセテムコミタンスが存在する若年性歯周炎患者がこの研究に含まれました。

歯周プローブを深さ6mm以上の歯周ポケットに挿入しました。次に、同じ被験者の3 mm以下の健康な歯肉溝にプローブを挿入しました。

プロービングによる55回の転送が行われ、6mm以上の歯周ポケットと3 mm以下の健康な歯肉溝の両方のアクチノバチラス・アクチノミセテムコミタンス菌が選択培養法によって評価されました。

結果は、歯周プローブが通常の歯科検査中に若年性歯周炎病変からのアクチノバチラス・アクチノミセテムコミタンスに汚染され、この微生物を感染部位から以前に感染していない部位に移す可能性があることを示しています。

しかし、健康な歯肉溝に接種されたアクチノバチラス・アクチノミセテムコミタンスは、3週間以内に微生物が排除されたため、これらの部位に永久にコロニーを形成しませんでした。

Actinobacillus actinomycetemcomitans is a Gram-negative oral microorganism, which has been implicated in the etiology of localized juvenile periodontitis and in severe medical infections such as bacterial endocarditis. This study evaluated the ability of periodontal probes to transmit A actinomycetemcomitans from juvenile periodontitis lesions to healthy gingival sulci in the same patient. Localized juvenile periodontitis patients exhibiting first molar and incisor alveolar bone loss and with large numbers of A actinomycetemcomitans in deep periodontal pockets were included in this study. A periodontal probe was inserted into periodontal pockets of 6 mm or greater depth. The probe was then placed into a healthy gingival sulcus of 3 mm or less, in the same subject. Fifty-five transfers by probing were made and A actinomycetemcomitans in both the donor and recipient sites was assessed by a selective culture technique. The results indicate that periodontal probes can become contaminated with A actinomycetemcomitans from juvenile periodontitis lesions during routine dental examinations and can transfer this microorganism from infected to previously uninfected sites. However, A actinomycetemcomitans inoculated into the healthy gingival sulci did not permanently colonize these sites since the organisms were eliminated within 3 weeks.


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