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マイクロバイオーム

マイクロバイオータ・マイクロバイオーム

2020年8月1日

私たちの身体には100兆個もの微生物が存在しています。
このヒトと共生する常在微生物群のことをマイクロバイオータと言います。
マイクロバイオータが私たちが生きていく上でかけがえのない存在であることが最近の研究でどんどんと明らかになってきています。
ヒトの身体に常在するマイクロバイオータが生体の代謝や防御的機能を担い、私たちのために役立っているのです。
その生命現象をも含めたマイクロバイオータの一揃えをマイクロバイオームと言います。

マイクロバイオータ(microbiota)

ヒトの身体には常在微生物と呼ばれる微生物群がたくさん住んでいます。
常在微生物の集団は、かつて微生物叢(microbial flora)と呼ばれていましたが、現在ではそれらの微生物群のことをマイクロバイオータ(maicrobiota)と呼ぶようになっています。

マイクロバイオータ(microbiota)とは
これまで細菌は植物相の下位分類概念として認識されていたので、細菌を含む微生物集団は草むらを表す「叢」という文字を使って微生物叢と表現されていた。しかし、現代では微生物は植物相でも動物相でもない微生物相(マイクロバイオータ)を構成すると考えられるようになってきた。
ヒト・マイクロバイオータとは、ヒトに常在する微生物そのものの総称である。

山本太郎:抗生物質と人間―マイクロバイオームの危機、岩波新書、2017

マイクロバイオーム(microbiome)

マイクロバイオータ(常在微生物群)はただ口腔や腸管に存在しているわけではありません。
それぞれの微生物が競争と協調を繰り返しながら生態系を形成して、私たち自身の代謝や免疫、そして認識にまで関わっているのです。
このマイクロバイオータが担う生体の生命現象をマイクロバイオームと呼びます。

マイクロバイオーム(microbiome)とは
マイクロバイオームとは、微生物とそれが発現する遺伝子群、および微生物と宿主の相互作用までを含む広い概念として用いられる。マイクロバイオームは常在細菌が行う生命活動全体(それは、宿主であるヒトとの代謝産物を介した対話なども含む)を包括した概念となる。
山本太郎:抗生物質と人間―マイクロバイオームの危機、岩波新書、2017


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